太助の家にて
太助「というわけでシャオ、今日はみんなが家に来るから、その分の晩メシと朝メシ頼むよ」
シャオ「はい。わかりました太助様」
これが1999年12月24日の午後4時。太助達も、もう中学三年生。明後日、某高校の入学試験がある。今日はその直前の勉強会として、太助の家にみんなが集まるのだった。
シャオ「じゃあ太助様、私は買い物に行ってきますから、がんばって下さいね」
太助「ああ」
その時、キリュウの部屋からキリュウが顔を出してきた。
キリュウ「主殿、シャオ殿から聞いたが、去年は大変だったそうだな。翔子殿の言ったことをシャオ殿が信じ込んで云々・・・」
太助「フフッ、あんなこともあったか。今となっては、あれもいい思い出だよ。この一年半の間、シャオにはさんざん煩悩されてきたからな ・・・」
キリュウ「主殿・・・?」
太助「いや、ゴメンゴメン。今でも煩悩されてるのにな。なに言ってんだ、俺は」
太助は自嘲気味に笑った。
シャオの帰り
シャオ「今日は特別に超豪華ですわ。その方がみなさん喜ぶでしょう」
その時、翔子と鉢合わせ押したシャオだった。
翔子「いよっシャオ、奇遇だね」
偶然を装っているが、必然である。翔子は待ち伏せをしていたのだから。
翔子「でさあシャオ、ちょっと話が・・・・・・(今日はずっと起きててくれないか?)」
シャオ「何でですか?」
翔子「いやっ・・・七梨のためだよ。頼む」
シャオ「はい、わかりました翔子さん」
翔子「それとさ・・・・・・」
やはりシャオは「太助のため」という言葉に弱いようだ。
翔子は元々勉強するために太助の家に行くわけではない。いまだにウジウジしている太助にちょっと喝(?)を与えに行くのだ。
二人が家の前に着くと、乎一郎とたかしがいた。
たかし「おっ来た来た。シャオちゃーん」
シャオ「たかしさんに乎一郎さんようこそ」
乎一郎「こちらこそよろしく」
翔子「私は無視かい」
たかし「いや、そんな事は・・・・・・あるかな」
シャオ「とにかく家に入りましょう」
太助の家に入った4人。それを太助が出迎えた。そしてシャオは晩御飯の用意をすると一階に残り、太助とたかし、乎一郎、翔子は二階へ上がっていった。
そして夜、太助の部屋にて
晩御飯も終わり、徹夜に向けて動いている4人。
乎一郎「ねえみんな、これはどうやって解けばいいの?」
太助「うーん、これはなぁ・・・y=ax^2を使って・・・ほら解けた。
乎一郎「あっほんとだ。太助君すごいね」
太助「応用問題といっても、コツを見つければ簡単だよ」
たかし「あー疲れた・・・連続不眠記録32時間・・・」
翔子「そういや野村の目、据わってるぞ」
太助「ちょっと休むか」
4人は眠気覚ましのために(翔子の提案だが)王様ゲームをはじめていた。
が、これにタネがあった。
翔子の持ってきた割り箸で決めていたのだが、翔子はその割り箸に人には気付かれないように傷をつけていた。そして、初めてから30分、みんなが盛り上がってきたところで、
翔子「(こういう所で器用さが役に立つ・・・おっと、王様を取られる・・・ちょいっと・・・よし・・・野村が2・・・遠藤が1・・・七梨が・・・3・・・)よし、王様は・・・私だ!じゃあ、・・・シャオとキス!!!」
太助「(なっ・・・・・・)」
たかし「(よーし、チャンスだ!2といえ!)」
乎一郎「(えー、ルーアン先生じゃないのー。頼むから1とはいわないでっ)」
翔子はニヤッと笑ってから、口を開いた。
翔子「・・・3番!!!!!さあ誰だ!(どうせ七梨だけどな)」
太助「・・・俺だ・・・」
翔子は必死に笑いをこらえながら言った。
翔子「おっ七梨、運がいいな。チャンスだぞ。あこがれのシャオと初キス・・・」
シャオの部屋にて
シャオは、翔子の言ったとおり、ずっと起きていた。
翔子「ほら七梨、さっさと行けよ」
太助「いっいやっっ・・・まだ心の準備が・・・」
翔子「問答無用!」
太助を無理矢理シャオの部屋に入れる翔子。
シャオ「あら太助様。どうしたんですか?」
太助「いや・・・ちょっとな・・・」
その時、翔子がシャオへ何かサインを送った。実はこれが二回目の話で、翔子がサインを送ったら、太助の前で目をつぶり、顔を思いっきり近づけ、そのまま目をつぶっている、というもの。(単行本第1巻参照)
太助「(えっ・・・ええええええええぇぇぇぇぇっっっっっ!!!!!)」
翔子「へー、シャオもよく分かってるじゃん。七梨、チャンスだぞ」
そして、太助が金縛りにあっていると、翔子からきつぅい一言が。
翔子「なあ七梨、王様の命令を断ったら、どうなるかはお前もよくわかっているよな」
太助「わかってなんかおらんわ!」
翔子「・・・七梨、無理なんだったらそれでもいいぜ」
太助「(何かいつもと違う)無理」
翔子「なら止めよう。楽しみは後の方がいい」
太助「山野辺・・・話があるんだけど」
翔子「付き合ってくれってか?」
太助「ああ」
翔子「・・・せっかくここまでしたんだが・・・いいだろ。で、話ってのは?」
太助「ここじゃ言えない」
二人は屋根の上に上がった。
屋根の上
屋根の上に上がった二人だが、先客がいた。だが、その先客も降りようとしていた。
キリュウ「おや、主殿と翔子殿、何をしに屋根に?・・・まあいいか。寝よう」
いったんは布団に入ったキリュウだが、気になって眠れず、結局見物することにした。
太助「なあ山野辺、お前は何で俺とシャオを引っ付けようとするんだ?」
翔子「シャオが親友だからだよ」
太助「親友だからって、何でそんなことするんだ?」
翔子「親友だからやるんだよ。私はそうすることが、一番シャオのためにいいとおもってるからよ」
太助「シャオのため・・・か・・・」
翔子「・・・・・・」
太助「でも、俺だってシャオのために、キリュウの試練だって受けてるし・・・」
キリュウ「(主殿・・・)」
翔子「自分で・・・できるってか?」
太助「ああ」
翔子「・・・・・・」
太助「俺はあんなことでシャオにキスなんかしようとは思わない」
翔子「やるときは自力で・・・ってか?」
太助「ああ」
翔子「わかったよ。私ももうあまり深くは突っ込まないようにするよ」
太助「頼むよ、山野辺」
翔子「野村と遠藤、心配してるかな」
太助「降りようか」
翔子「ああ」
キリュウ「(私も降りよう)」
翔子「ところでさ七梨、シャオの“キスしてポーズ”、結構かわいいよな。明日にでも、やってくれって言ってみたらどうだ?」
太助「・・・・・・(かあぁっっ!!!)」
翔子「七梨、危ない!!・・・ってああ、もう手遅れ・・・」
太助は、まっさかさまに庭へ落ちていった。
太助「くそー、山野辺の奴・・・」
だが太助よ、ヘンな想像をする方もする方だ。
太助の部屋にて
たかし「おう山野辺。太助、どうだった?」
翔子「いや、全くだめだったよ」
たかし「よっしゃあぁーーー、まだまだ勝負はついてないってことか!」
翔子「まあそうなるかな」
たかし「バンザーイ、バンザーイ!!!!!」
乎一郎「たかし君、今何時だと思ってんの?」
ここへ太助が入ってきた。
翔子「おっ七梨、生きてたか。安心安心」
たかし「太助!残念だったな」
太助「たかし・・・おまえ、32時間寝てないんだろ?」
たかし「はっはっは。そんな事は関係無ぁい!」
太助「せいぜい長生きしてくれ・・・」
そして試験当日
シャオ「太助様、がんばってきて下さいね」
太助「ああ、行ってくるよ」
太助はたかし達との待ち合わせ場所へ・・・
太助は見事に合格。
そして今日は入学式。
たかし「太助、迎えに来たぞ」
翔子「早くしな」
乎一郎「太助くーん、まだぁ?」
太助「わりぃわりぃ。じゃあ、行こうか」
一同「おー!!!!!」
4人は(翔子は別として)同じ制服で、これから始まるであろう華やかな高校生活に向けて、歩き出していった。
END
編集後記
初めて「お話」なるものを書いてみました。
二時間ほどで一気に書き上げた「迷」作です。
完全な行き当たりばったりで書いたので、ストーリーも行き当たりばったりです。(^^;
でも、後半部分は結構僕好みに仕上がりました。
今思うと、会話がすごい多いですね。
これからもTAKEをよろしくお願いします。
1999/4/5 TAKE
著作権者 TAKE
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