まもって守護月天 超外伝

水の章

「叔父さん!頼みがあるんだ!」
「なんだ太助。どうした急に」
「俺・・・奴らと戦いたいんだ!」
「奴らって・・・四天王か?」
「ああ。たぶん後の二人も攻めてくる。でもシャオ達だけを戦わせたくないんだ・・・」
「だから?」
「俺も奴らと戦えるような物を作って欲しいんだ!」
「お前・・・シャオちゃんのこと好きなのか?」
「いや、あの、その・・・うん、まあ、そうかな・・・」
「ふふ・・・実はすでに作っているのだ!」
「えっ!?」
「と言ってもまだ制作中だがな。でももう少しで出来上がる」
「ほんとに!?ありがとう叔父さん!」

「こんにちはー」
シャオ、ルーアンなどいつもの面々が大二郎宅にやってきた。未だに見つかっていないキリュウを除いて。
「おお、みんな来てくれたのか」
「まぁ暇つぶしにはなるからな」
「翔子ちゃん、それはないだろう」
その時たかしがふと口を開いた。
「ところでさ、今日ここに来る途中見たんだけど、川の水が増えてたんだぜ。最近雨なんて降ってないのに。なんでだろ?」
「さぁ・・・」
誰も答えることが出来ない。
次に口を開いたのはシャオだった。
「大二郎さん、太助様と何をお話ししてたのですか?」
「ああそれは・・・むぐっ!?」
「いやぁ、なんでもないんだ」
太助が大二郎の口を押さえてしまった。
(なにするんだ太助!)
(俺が戦うなんて知ったらシャオは反対するよ!)
(なるほど、彼女には黙っておいていざって時かっこいい所を見せようと・・・)
(違う!)
「あのー・・・」
「いや、なんでもないなんでもない!」
「そうじゃなくて・・・マシーンに反応が・・・」
「何!?」
その時!
「どぁぁぁぁぁ!!外を見ろぉぉぉぉ!!」
たかしの絶叫に全員窓から外を見る。すると、
「げげっ!」
「何あれ!?」
なんと地面が浸水しており、町が水没しようとしているのだ!
「まさか・・・川の水が溢れたのか!?」
「お、おい。どんどん水位が上がって来るぞ」
「まずい!ドアを押さえろ!」
急いでメンバーは玄関のドアを押さえにかかった。
窓はすでに雨戸を閉めた。
「しかしこのままいけば・・・そのうち水圧で破られ・・・ここも浸水して・・・」
「オッサン!縁起でもない事言うなよ!」
「これもまさか四天王の仕業・・・」
「ってことは・・・倒しにいかなきゃね・・・」
ルーアンは戦う気満々のようだ。
「ちょっと先生。どこから出る気ですか!?ドアはもう使えませんよ!」
すでに水位は玄関の高さを越えている。開けたら水が入ってくるだろう。
「大二郎さん・・・ごめんなさい」
「は?」
「後で羽林軍で直します!」
ドッカァァァァン!!
シャオは車騎で天井に大穴を開けた!
「行きますよルーアンさん!」
「オッケー!」
「は、早くして下さいね・・・・ここもいつまでももちませんよ・・・」
ドアを必死で押さえる花織はそうつぶやいた・・・

軒轅と陽天心マットに乗ったシャオとルーアンは町を見下ろした。
水位はかなりあがって屋根がちょっと水面に出ているだけだ。
「いました!ルーアンさん、あれ!」
「わかってるわよ!」
水に浸かってそこに立っていたのは巨大な青いゴーレム!
「来たわね。小娘達!!」
ゴーレムはシャオ達の方を振り返ると頭部から一人の女性の姿を見せた。
「私は四天王の一人、アクア!あなた達を倒しに来たわ!」
「なるほど・・・すっかり目の敵にされてるってわけね・・・」
「言っとくけど、前の二人はただの力バカとスピード狂よ。私をあいつらと一緒にみないことね!」
そう言うとアクアはゴーレムの頭部に入った。
「アクアゴーレムの力・・・思い知るがいい!!」
突然ゴーレムは水の中へと潜っていった。
「あ、あれ!?どこ行ったんですか!?」
水の中にいるゴーレムが水面上を飛んでいるシャオ達からは全く見えないのだ。

「こっちよ!」
いきなり後ろにゴーレムが現れ、
バキッ!
「きゃぁっ!!」
シャオはゴーレムのパンチをまともにくらってしまった!
「シャオリン!」
ルーアンが駆け寄るが、けっこうダメージはでかそうだ。
「くっ・・・どこよあいつ・・・」
ルーアンは神経をとぎすましてゴーレムを居場所を探そうとする。
「来る!」
ルーアンは後ろを振り返った!
「不意打ちが何度も通用するとでも・・・」
しかしゴーレムはそのルーアンの後ろ・・・つまりさっきまで前だった方に現れた。
「もちろん思っちゃいないわ」
バキッ!
「うあっ!!」

「や、やばいぞ・・・・」
「町中を水に沈めたのは自分を有利にするためか・・・」
「叔父さん!分析してる場合かよ!」
「わかっとる!しかし今回の敵は頭がよさそうだ・・・簡単にはいかんぞ」
「だからなんだよ!シャオ達がピンチなんだぞ!」
「うむ・・・」
大二郎は奥の部屋の方へ向かっていった。
「どこ行くんだよ、叔父さん?」
「太助、ついてきなさい」

「くっ・・・」
シャオとルーアンはアクアゴーレムの前に為す術がなかった。
相手は水の中で自由に動けるがこっちからは何もできないのだ。
圧倒的に不利である。
「正直言って・・・やばいわね・・・」
とルーアンがぼやいたその時、
「そろそろ終わりにしてあげる・・・バブルプリズン!」
突然シャオとルーアンの体が泡の中に閉じこめられた!
「な、なによこれ!?」
「ルーアンさん!この泡割れないです!」
「その中で苦しみながら死ぬといいわ・・・」
「ちょっと!冗談じゃないわよ!」
ルーアンが暴れてもいっこうに泡は割れない。
「太助様・・・」
シャオが思わず主の名を口にした、その時!
「待てぇぇぇぇぇ!!」
「ん?」
そこに現れたのは、兜と鎧をまとい剣を装備した太助の姿が!
「太助様!?」
「たー様!?」

「おいオッサン。あれは・・・」
「さっき急いで完成させた、バトルスーツだ」
「なんか・・・アニメのヒーローみたいだな・・・」

「今助けるぞ!」
太助は持っていた剣でシャオとルーアンを閉じこめていた泡を切り裂いた。
どうやら外側からは簡単に破れるらしい。
「あ、ありがとうございます・・・でも太助様・・・その格好は・・・」
「シャオ・・・戦う時は一緒だ・・・・」
「太助様・・・」
一瞬二人だけの世界が出来上がる。が、
「こら!私を無視するんじゃない!」
アクアの声で我にかえる二人。
「とにかく・・・あいつをやっつけよう!行くぞ!シャオ!」
「はい!!」
「たー様・・・あたしもいるんだけど・・・」
意気揚々と戦闘態勢に入った3人!
「雑魚が一人増えただけ・・・まとめて始末してやる!」
再びアクアゴーレムは水の中に入った!
「くそっ・・・ほんとに見えないな・・・」
やはり太助にも水中にいるゴーレムは見えない。
「それっ!」
バキッ!
「いってぇ!!」
太助はゴーレムのパンチをまともにくらった・・・が
鎧のおかげで耐えられた。
「でもめちゃくちゃ痛かったぞ・・・」
「太助様!」
「大丈夫・・・まかせろ!」
再び戦闘態勢に入る太助。
(ゴーレムは見えないとは行っても必ず下の水面から出てくるんだ・・・それなら・・・)
「はあっ!!」
出てきたゴーレムがパンチを浴びせる!がパンチはむなしく空を切った。
「あれ?小僧はどこ行った?」
太助は・・・ゴーレムの真上を飛んでいた。
ゴーレムが水面に現れる寸前に飛び上がったのだ。
言っておくが、普通の太助にこんなことができるわけない。
鎧の力で運動能力が大幅にアップしているのだ。
大二郎あなどりがたし・・・

「だぁぁぁぁぁ!!」
「何!?」
太助はそのまま重力にまかせてゴーレムに向かって落ちていき、
ズバァッ!!
「ぐぁぁぁ!!」
持っていた剣で思いっきりゴーレムを切り裂いた!
アクアゴーレムの体に大きな傷が出来た。
とたんに水位が下がり始め、あっという間に元の地面にもどった。
「やったぁ、たー様!」
「太助様すごいです!」
シャオとルーアンが太助に駆け寄った。
「は・・・ははは・・・」
太助はちょっと呆然としていた。まさかこんなにうまくいくとは・・・

「くっ・・・おのれ・・・」
傷ついたアクアゴーレムがゆっくりと立ち上がった。さっきの一撃がかなり効いたらしく、足元がふらついている。
「あーら、まだやる気?そんな傷で戦えるの?」
さっきまでとはうってかわって余裕のルーアンである。
「このままでは・・・カオス様に面目がたたない・・・」
「!!!!!」
一瞬太助達に衝撃が走った。
「カオスだと!?お前らの上にまだ誰かいるってのか!?」
「うるさい!覚悟!」
アクアゴーレムは突進してきた。がいまいちスピードがない。地上では大幅にパワーが落ちるようだ。
「言っとくけど手加減なんかしなくってよ・・・陽天心召来!」

バコォォォォン!!

ルーアンの攻撃でアクアゴーレムは木っ端みじんになった。
「カオス様〜〜〜〜〜お許しを〜〜〜〜〜」
キランッ
アクアは空高くふっ飛んでいった・・・・

「なんか思ったより大変なことになりそうね・・・」
真剣なルーアンの後ろで、太助とシャオが二人の世界を作っていた。
「太助様大丈夫ですか・・・」
「ああ・・・俺はなんともないよ・・・」
まったくこの二人は・・・とルーアンが思ったら、
「ただ・・・怖かったぁ・・・」
がくっ
「太助様!?しっかりしてください!」
太助は緊張の糸が解けて気を失ってしまった・・・

その頃・・・
カオスエリアに一人の少女の姿があった。
「アクアも倒され・・・残った四天王は私一人・・・・」
その少女は側に置いてある自分のゴーレムを見上げた。
「見ておれ・・・次はこのガイアが相手になる・・・」

次回「大地の章」


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