まもって守護月天 超外伝
影の章
「カオスエリア」にて・・・
巨大なモニターに映し出されているカオスの影。
『この愚か者が!!四天王ともあろうお前達がなんてざまだ!!』
モニターの前にひざまづき、おびえる四天王がいた。
「カオス様、もう一度このフレアにチャンスを!必ずやあの連中を叩きつぶしてみせます!」
「いえ!このあたし、エアに行かせて下さい!」
「スピード狂は黙ってなさいよ!」
「なによ!フレアちゃんだって力バカじゃないの!」
その瞬間、フレアとエアの間に火花が散った。
「カオス様・・・こんなバカ二人より、この知性のアクアを・・・」
「ちょっと!アクアちゃん!どさくさにまぎれてなに言ってんのよ!」
「そうよ!あんた水のない所じゃ弱いじゃない!」
「くっ・・・」
冷静なアクアの顔にぴくっと青筋がたつ。
「カオス様・・・私に行かせて下さい・・・」
「こら!ガイア!」
ここまで無口だったガイアが口を開いた。
「何故だかわかりませんが・・・あの連中には何かこだわりを感じます。このこだわりを断ち切るためにも・・・私の手で奴らを・・・・」
『ほぉ・・・・』(記憶を消しているとはいえ、やはり何かを感じているのか・・・)
そこに突然謎の少年が現れた。
「カオス様・・・俺の出番じゃないですか?」
「誰だ!」
少年は仮面をつけていて素顔がわからなくなっている。
もっとも背丈からして14.5くらいであろうが。
『ほほぉ・・・シャドーか・・・・』
少年―シャドーはモニターの前にひざまづいた。
「カオス様、俺があの連中を倒してご覧にいれますよ」
「ちょっと!いきなり出てきて何勝手なこと言ってるのよ!」
フレアがシャドーにくってかかる。
「役立たずはひっこんでろ・・・」
「なんですってぇ!!調子にのるんじゃないわよ!!」
怒ったフレアがシャドーに殴りかかる!が、
どぐっ!
「ぐっ!?」
うめき声はフレアのものだった。
フレアより一瞬早く放たれたシャドーのパンチは見事にフレアのみぞおちにヒットしていた。
「がっ・・・・」
フレアは床に倒れ、もがいている。
「命が惜しければ・・・逆らわないことだ」
「は・・・はい・・・」
四天王は口を揃えてそう返事した・・・
「今でも・・・信じられないよ・・・」
太助は家の居間に寝ころびながらそうつぶやいた。
(四天王のガイアがキリュウ・・・だったら俺はどうしたらいいんだ・・・)
考えてはみるが答えは出てこない。
プルルルルルルル
「あら、電話ですわ」
シャオが電話に出た。しばらく話して電話を切った後太助のもとにやってきた。
「太助様!大二郎さんから連絡で町のほうに敵が現れたそうです!私行って来ます!」
「お、おいシャオ!」
シャオはすぐさま外へと飛び出していった。
急いで太助は大二郎宅にやってきた。普段はここに鎧や武器を置いているからだ。
「太助遅いぞ!」
「何やってたんですか、太助君!」
「ルーアン先生ももう行ってるよ!」
すでにたかし達は準備を整えて待っていた。
「わりぃ、考え事しててさ。で相手のゴーレムはどんな奴だ?」
「いや、今回はゴーレムじゃない・・・」
「え?」
「あなたは・・・」
「俺の名はシャドー。カオス様に仕えるエリート戦士ってところだな」
一足先に、現場に向かったシャオとルーアンは新たな敵と対面していた。
「四天王の他にも敵がいたなんて・・・・」
「まぁいいわ。とにかく敵ならぶっ飛ばす!陽天心召来!」
ルーアンは速攻でシャドーを攻撃した!が
「はぁっ!」
バキッ!
シャドーは陽天心を簡単にやっつけてしまった。
「こんなものか?」
「くっ・・・」
「来々、天鶏!!」
今度はシャオが星神、天鶏を呼び出した。
灼熱の炎がシャドーを襲う!が
「ふっ・・・甘いな・・・・」
腕を前で交差させ、見事に防御していた。
「そんな・・・」
「シャオ、ルーアン!大丈夫か!?」
「ルーアン先生!」
「シャオさんには指一本触れさせませんよ!!」
「うぉぉぉぉぉぉぉ!!シャオちゃぁぁぁん!!」
その時ようやく準備の整った太助達が駆けつけた。
「シャオちゃんは俺が守る!いくぜ悪者!」
そう言って飛び出してきたのはたかし。
「この俺の熱き魂がお前を成敗してくれる!どりゃぁぁぁぁぁ!!」
たかしは思いっきり斧を振り下ろす!が
ガシッ
シャドーは斧を片手で受け止め、そのまま後ろへたかしごと放り投げた。
「だあぁぁぁぁ!!」
ドォォォォン・・・
たかし、あっけなく敗北・・・
「ちっ!これでもくらいなさい!」
出雲が銃を撃つ。が当たる瞬間シャドーの姿が消える。
「どこを見ている?」
「なっ・・・・」
いつの間にかシャドーは出雲の背後にまわっていた。
「だぁぁぁぁぁぁ!!」
今度は乎一郎が槍で突進してきた!が
バキッ!
「うあっ!」
カウンターで乎一郎にパンチをくらわせる。
「ふん・・・他愛もない・・・・本当に四天王がこんな奴らに倒されたのか?」
「待て!俺が相手だ!!」
その時太助が前に出た。手にはしっかりと剣が握られている。
「ほほぉ・・・お前は剣を使うのか・・・ならば俺も・・・シャドーブレイド!」
何もない所から剣が現れた。シャドーも剣で戦うつもりらしい。
「行くぞ!小僧!!」
シャドーが太助に斬りかかった!
キィン!
太助は自分の剣でそれをふせぐ。
「ほぉ・・・なかなか」
キィン!キィン!
何度もシャドーが斬りかかるがなんとか太助は防いでいる。
「意外とやるな、小僧・・・」
事実、シャドーの攻撃を全部防いでいる太助の剣の太刀筋はたいしたものである。
キリュウの試練とこれまでの戦いが太助をレベルアップさせているのである。
でも防戦一方で攻撃のチャンスがまわってこない・・・・
(ちくしょう・・・これじゃいつまでももたない・・・どうすれば・・・・)
太助はシャドーの攻撃を防ぎながら必死で考えた。
その時何かを発見した!
「今だ!!」
ピキィィィン!
「何っ!!」
太助の剣がシャドーをヒットした!と言っても仮面をかすっただけだが。
太助は何度もシャドーの剣を受けるうちにパターンを覚え、その中にある一瞬の隙をついて攻撃したのである。
すごいぞ、太助・・・・
その衝撃で仮面が割れ、シャドーの素顔が現れた・・・・
「お前・・・・その顔は!」
太助はシャドーの素顔を見て信じられないという表情になった。
「なっ・・・・」
周りで見ていた他のメンバー達にも衝撃が走った。
シャドーはあまりにも太助にそっくりだったのだ。
顔だけでなく、姿形がほとんど同じ。
太助が二人いるような感覚である。
着ている服が同じだったら見分けがつかないだろう。
シャドー自身はいたって冷静に割れた仮面を手にとった。
「俺の仮面を割るとは・・・なるほど、四天王を倒した実力、本物というわけか・・・」
シャドーは太助の実力を認めたらしい。
「ならば俺も本気を出そう・・・来い!シャドーゴーレム!」
ズゥゥゥン!
突然上空から降りてきたゴーレムにシャドーが乗り込んだ!
「こいつもゴーレムを持っていたのか!!」
「来るぞ!気をつけろ!」
「シャドーブレイド!」
ゴーレムの手に剣が現れる。
しかしゴーレムの使う剣、大きさが半端じゃない。
ドゴォォォォォォン!!
「どわぁぁぁぁぁぁ!!」
太助の剣ではこんなでかい剣に対抗できるわけがない。
よけるのに精一杯だ。
さすがの太助もこれでは近づけない!
「太助様が危ない!来々車騎!」
ドォォォォン!
車騎が一発お見舞いするが・・・びくともしない。
「えーい!陽天心召来!」
ズバァッ!
「あっ・・・・」
陽天心はゴーレムの剣で一刀両断されてしまった・・・
「ああもう!どうすりゃいいのよ!」
このままでは太助がやられるのも時間の問題だ!
「おーーーーい!!」
「山野辺!?」
その時突然翔子が自転車に乗ってやってきた!
「オッサンからのお届け物だ!これでもくらえ!!」
翔子は自転車のかごからなにかボールのような物を取り出し、投げつけた!
ボンッ!
「こんな物痛くもかゆくも・・・何!?」
ゴーレムに当たり破裂したボールの中から大量の煙があがった!
「しまった!視界を遮るのが目的か!」
煙のせいでシャドーは全く前が見えない!
ゴーレムの攻撃が止まった!
「よっしゃあ!今のうちだ!」
太助がシャドーゴーレムに突っ込み、一太刀あびせた!
「くっ!」
わずかだがシャドーにダメージを与えた!
「よーし!続けていくわよ!!陽天心召来!!」
「来々、北斗七星!」
ドォォォォン!
陽天心と最強の星神の攻撃がシャドーゴーレムにヒットした!
「・・・・どうだ?」
太助は煙が消えるのを待った。そして現れたのは・・・
「・・・・嘘・・・・」
ゴーレムは傷を負いながらも平然とそこに立っていた。
北斗七星と陽天心の攻撃でさえも、致命傷にはならなかったらしい。
「俺のゴーレムに傷をつけるとはな・・・」
シャドーのつぶやく声にはまだ余裕が感じられる。
「しかし・・・まだまだ甘いな・・・」
するとゴーレムは剣を翔子の方へ振り下ろした!!
「しまった!!」
「翔子さん!!」
「わぁぁぁぁぁ!!」
ガッ!
「あっ・・・・」
剣は翔子を斬らず、自転車に積んでいた煙入りボールだけを破壊した。
なんと器用な・・・・
「さぁ、どうする・・・あんなものがなければ俺と戦えないのか?」
「くっ・・・」
確かにまともにやりあってシャドーに勝つ自信はない。
ボールも壊されて使えない・・・・
「どうしよう・・・」
しかし太助に考える時間はない!ゴーレムは剣を振り上げた!
「!!・・・・・・・・あれ?」
ゴーレムの手から剣が消えていた。
「ここでお前らを倒すのは簡単だが・・・それでは面白くないな・・・・」
そう言うとシャドーゴーレムは空へと飛び上がった!
「小僧ども!今日はこのへんにしておいてやる!次に会うときまで力をつけてせいぜい楽しませてくれよ!」
そしてゴーレムは消えていった・・・・
「あいつ・・・戦いを楽しんでやがるのか・・・」
「くっそー!余裕かましやがって!!」
「絶対倒してやるからな、シャドー!!」
みなが打倒シャドーを誓っていたその頃、出雲は別の事を考えていた。
(しかし・・・どうしてあいつは太助君そっくりだったのでしょう・・・・それが気になります・・・)
誰も答えられるわけがないので口にはださないが・・・・
謎は深まる一方だった・・・
シャドー・・・・・・一体何者!?
次回「太陽の章」
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