まもって守護月天 超外伝
月の章
「くそっ・・・前回はとんだ不覚をとってしまった・・・今度は・・・」
「お待ち下さい、シャドー様」
「アクア?何の用だ!?」
「やみくもに戦うだけではいけません。作戦が必要です。この知性のアクアが力になりましょう・・・・」
「・・・いいだろう。お前の作戦とやら、使ってやるか・・・」
「なんだってぇ!?」
「花織ちゃんも・・・」
「戦うぅ!?」
大二郎宅では花織を中心に騒ぎが起こっていた。
「へへへ・・・あたしも叔父さんに装備作ってもらおうかなーって」
「なんでまた・・・戦闘は俺達に任せとけばいいのに・・・・」
「嫌ですよぉ!あたしだけ仲間外れなんて!」
「そういう問題じゃないと思うけど・・・・」
「もうバトルスーツを作る作業に入って、完成も近いそうでーす!」
「おいおい・・・・」
花織の行動に言葉をなくす太助であった・・・
その時翔子が急いで部屋に入ってきた!!
「おい!町の方にゴーレムが現れたぞ!」
「シャドーか!?」
「わかんねぇ・・・モニターで見たけど知らないゴーレムだ」
「とにかく急いで行かないと!!」
太助達はさっそく鎧に着替え、飛び出していった・・・
ドォォォォォォォォォォン!!
町では謎のゴーレムが思いっきり暴れていた。
そこへ現れる太助達。
「おうおう、やってるねー」
「言ってる場合か、奴を倒すぞ!」
「オッケー!!」
と、太助達が戦闘態勢に入ったその時!!
シュルルルルル!
「な!?なんだこりゃあ!!」
突然地面から生えてきた蔦が太助達の手足に絡みついてきた。
「う・・・動けない・・・・」
蔦に縛られたような状態になってしまい、太助達は動けなくなった。
そこへ建物の影から二人の女性が現れた。
「大成功だわ!これであなた達の動きは封じた!!やっぱり私って、天・才」
「私の協力あってこそ、なんだがな・・・・」
そこへ現れたのは・・・アクアとガイア!
「お前ら・・・・」
「ガイア・・・そうか、この蔦はあいつの力か・・・」
こんなことが出来るのは地の属性のガイアしかいない。
ズゥゥゥゥゥゥン!
その時、上空からシャドーゴーレムが現れた!
「アクア、これが貴様の作戦か・・・・」
「動きを封じた今がチャンスです!さぁ、シャドー様!お願いします!」
「なっ・・・・・・」
太助の脳裏に不安がよぎった。
このままやられるのか!?
しかし次の瞬間シャドーの言った言葉は予想外のものだった。
「アクア、小僧だけ離してやれ」
「え!?でも・・・」
「さっさとやれ!!」
「は、はい!!ガイア!!」
「ふん・・・」
太助の体に絡みついていた蔦がひとりでにちぎれた。
「小僧、あとの連中を助けたければ、俺を倒すんだな・・・」
「くっ・・・・」
太助はひとまず助かったが、まだ他のみんなは蔦で縛られたままだ。
助けるためには自分一人でシャドーと戦わなければいけない。
目の前にはシャドーゴーレムと謎のゴーレム・・・・
「おっと言い忘れていた。こいつは「ムーン」。サンと同じ無人ゴーレムだ」
「え!?それじゃまさか・・・」
「そうとも!!」
二体のゴーレムの形が変わり、合体した!
「ルナゴーレム、見参!!」
「行くぞ!小僧!」
ドォォォォォォン!
ゴーレムの激しい攻撃が始まった!
前回のサンよりパワーはやや低いが動きがスマートになっている。
必死によける太助だが、ゴーレムの攻撃は確実に太助を狙ってくる!
バキッ!
そしてついにゴーレムのパンチが太助にヒットした!
あまりの衝撃に建物の壁に吹っ飛ばされる。
「くっ・・・・」
「太助様!!」
「大丈夫・・・シャオ、絶対助けるから・・・」
笑顔を作ってみせるが、やはりダメージは大きい。
「そうだ・・・シャオのためにも・・・負けるわけにいかない!!」
そう自分に言い聞かせた太助は、
「だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
全速力でルナゴーレムに突っ込んだ!
ガシッ!
が、寸前でゴーレムの手に捕まった。
「どうした?この程度か!」
「ぐぁぁぁぁぁ・・・・」
ギリギリと締め付けるゴーレムの手。
絶体絶命だった。・・・・が!
「そこまでです!!」
「へ!?」
そこに現れたのは・・・・花織!!
太助達と同じように、武装している。ただし思いっきり少女趣味な格好だが・・・
「先輩!!助けに来ました!!」
「愛原・・・それ叔父さんに作ってもらったのか・・・」
「はい!!デザインはあたしがしましたぁ!!」
「あ、そう・・・」
さっきまでのシリアスな雰囲気が一瞬にして崩れた。
太助はちょっとずれた感覚のこの少女の乱入に呆れていた。
しかしこの時はそれがいい方向に向いた。
ゴーレム内のシャドーも攻撃を忘れ、あっけにとられている。
「なんだあれは・・・・」
「今だ!」
ゴーレムの手から抜け出した太助はそのままゴーレムに斬りかかった!
「でやぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ズバッ!
「ぐあっ!」
ゴーレムの顔に大きな傷がついた!
「よーし!このまま一気に・・・」
と、思ったが、またも花織が乱入してきた。
「せんぱーい!あたしの武器見てくださーい!」
「・・・・何それ?」
「ステッキですぅ!かわいいでしょ?これもあたしのデザインですぅ!」
「・・・・・・・・・・」
太助は絶句した。これまた星やらハートやらピンクやら、えらく少女趣味なステッキだ。
お前はどこぞの魔女っこアニメのヒロインか、と心の中でつぶやいた。
「一体何者・・・新手の戦術か?」
シャドーはいたってまじめに花織を分析している。これを見て冷静を保っている彼もある意味すごい。
「よくわからんが・・・早めにつぶしておくに限るか・・・」
シャドーは攻撃の目標を花織に変えた。
「来ましたね!花織マジック、見せてあげます!」
「何だよ、それ・・・」
太助が呆れる横で花織はステッキを前に出した。
「それぇーーーーー!!」
バコォォォン!
「ぬっ!?」
なんと花織のステッキから放たれた光線でルナゴーレムにわずかだが傷がついた。
「うそぉ!?」
太助は呆気にとられた。
大二郎の科学技術はどんどん進歩しているらしい・・・
しかしシャドーも甘くなかった。
「やるな、小娘。ならばこれでもくらえ!」
「えっ!?きゃぁぁぁぁぁぁ!!」
花織はシャドーの攻撃から逃げる一方になってしまった。
「ちっ、シャドー!俺が相手だ!」
再び太助とシャドーの戦いが始まった。
花織の乱入は、アクアにとっては計算外だった。
今太助はなんとか互角に戦っている。
太助のさっきの一撃が効いたのか、ルナゴーレムのパワーが一気に落ちたからだ。
これではまずいかも・・・
「くっ・・・でもまだ手はある!ガイア、そいつらをもっと締めちゃいなさい!!」
「うむ」
ギリギリギリ!
「あああああ!!」
シャオ達に絡む蔦が締め付けてきた!
「シャオ!!」
「太助・・・様・・・・」
「さぁ!おとなしくしなさい!でないとこいつらがどうなるか・・・」
「くっ・・・・」
シャオ達を人質にとったアクア!
これでは迂闊に動けない・・・
さすがに打つ手がなくなった太助(と、花織)。
「・・・・・・・・」
シャドーは一瞬無言になった。
そして次の瞬間、ゴーレムが手を振り上げた!
「もう駄目か!!」
バキッ!!
「シャドー様ぁぁぁぁぁどうしてぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・・・・・」
キランッ!
「・・・あれ?」
シャドーのパンチをくらったのは太助ではなく、アクアだった。
哀れアクアはゴーレムのパンチで空高く吹っ飛んでいった・・・
「勘違いするな・・・俺は自分の強さに自信がある。こんなことしなくても貴様を倒すぐらいわけない」
「シャドー・・・・」
シャドーの戦士のプライドに助けられた。
一瞬だけシャドーがいい奴に見えた・・・・
「行くぞ小僧!!」
しかし再びシャドーの攻撃が再開した!
ドォォォォン!!
「おっと!」
寸前でかわす太助、ちょっと弱ったとはいえまだまだゴーレムは強い!
「このままじゃらちがあかない・・・愛原、ちょっとでもあいつの動き止められるか?」
「えっ!?それは・・・やってみないと・・・」
「じゃあやってくれ!」
「わかりましたぁ!先輩の頼みなら!」
花織はステッキに全神経を集中した!
「花織マジックすぺしゃるぅぅぅぅぅぅ!!」
「叫ぶな、恥ずかしい・・・・」
花織のステッキから放たれたビームがゴーレムに向かって飛んでいく!
「こんなもの、受けとめてやる!」
ガッ!
花織のビームはゴーレムの手に防がれた。
なおも花織はビームをうち続けるがびくともしない。
「えーん、先輩ぃぃぃ、これ以上は・・・」
「十分だ!!」
そう言うと太助はゴーレムに突っ込んだ!!
「うおおおおおおおおおお!!!」
太助はそのままゴーレムに・・・
ドォォォン!!
体当たりした・・・
「うおっ!?」
ビームを防ぐのに精一杯のゴーレムはさすがにこの衝撃で地面に倒れてしまった。
体当たりは危険だが威力は相当にあるものなのだ。
「くそっ・・・・」
シャドーはゴーレムを起きあがらせるがどうも動きが鈍い。
「くっ・・・打ち所が悪かったか・・・今日は撤退だ!!」
ビュウウウウウウ・・・
ゴーレムは空へ飛んでいった・・・
「くそっ!逃げられたか!」
「シャドー様は帰られたか・・・」
ガイアはそう言うとシャオ達を拘束していた蔦を離した。
「今回も我らの負けのようだ・・・しかし次こそは・・・」
「ちょっと待って下さい」
「何!?」
シャオがガイアに話しかけてきた。
「あの・・・キリュウさん・・・」
「?私はガイアだが・・・」
「じゃあガイアさんに質問です。これに見覚えありませんか?」
そう言ってシャオが差し出したのは短天扇・・・
「これは・・・・」
「あなたが本当にキリュウさんなら・・・これを見て何か感じるでしょう?」
「ぐっ・・・あああああ・・・・」
ガイアは頭を押さえて苦しみ始めた。体が拒否反応を起こしているようだ。
「思い出して下さい!キリュウさん!!」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ボンッ!
ガイアが突然攻撃してきた!
「キリュウさん!」
「何度も言わせるな!私はガイアだ!くそっ・・・・覚えておけ!!」
シュッ!
「消えた!?」
ガイアはワープして消えた。まるで何かから逃げるように・・・
「キリュウさん・・・・」
シャオの寂しそうな顔が後に残った・・・・
次回「闇の章」
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