気神大天飛騨 3
遠い日の飛騨
暗い部屋の中に人が二人いた。静粛を破るように、一人が口を開いた。
長尾「では飛騨よ、頼んだぞ」
長尾 智久 飛騨の二代前の主。
飛騨「はい、主様・・・」
そう言って飛騨は城を取り囲んでいる兵達の前へ出ていった。
飛騨「私は長尾様の使いのもの!もしこの城を攻撃するのならあなた達にはその報いが来るであろう!」
敵将「・・・・・・」
飛騨「主様、言ってきました」
長尾「うむ・・・敵はまだ動かぬか・・・」
飛騨「敵はこちらが内部分裂を起こすのを待っているのです」
長尾「・・・明日、攻撃をかけろ・・・」
飛騨「はい・・・」
飛騨「ここにいる全員に告げる!!二刻以内にここを去れ!!さもなくば天の怒りがお前達を襲うであろう!!!」
敵将「あんな事を言っていますが・・・大将、どう成される気ですか?」
敵将「ほっておけ・・・」
飛騨「二刻がたった!!これより攻撃を開始する!!」
敵将「貴様一人で何をするというのだ?」
飛騨「今ここを去ろうというならばそれもいい!」
敵将「黙れ小僧!!」
飛騨「・・・・・・」
敵将「あの小僧、黙り込んでしまいやしたぜ」
飛騨は手を上げた。
飛騨「天気集来!!!」
天気集来。それは、並の人間なら死んでしまうほどの力を持つ。
そして、そのとおり、城を囲んでいた軍勢は、潰滅した。
飛騨「主様、今のうちに逃げましょう。このままではすぐに敵の軍が又この城を囲みます。そうなると、士気は激減です」
長尾「そうだな・・・」
このようなことが続いていくうち、長尾は飛騨の力を使って天下統一をやろうと思い立つ。
長尾「では飛騨よ、今日はこの城を攻めるのだ」
飛騨「はい・・・・・・」
飛騨「この城にいる全員に告ぐ!!すぐにこの城から出て行け!!その方が身のためです!!」
敵将「打ち返せ!」
兵士達「小僧!貴様こそ此処から出て行け!」
次の瞬間、銃声が響いた。
兵士「どうだ!これでも出て行けと言う気か?ハッハッハッ」
兵士「おい・・・見てみろよ・・・」
兵士「・・・傷一つついてねぇ・・・」
兵士「あの銃撃で?」
敵将「もう一度、弾込めぇっ」
敵将「今度はよく狙え・・・」
飛騨「止めろ!撃つなァ!!!」
敵将「放てェ!!」
飛騨「天気集来!!!」
敵将「攻め込めェーーーー!!!」
兵士達「うおおおおおおお!!!」
兵士達「突撃ィ!!!」
飛騨「・・・天気集来!!!」
その飛騨の前には、死体の山が築かれていた・・・
飛騨「・・・う・・うわああああああ!!!」
飛騨「ハァ、ハァ、ハァ・・フー・・・。夢か・・・・」
飛騨「いやな夢を見た・・・・・」
飛騨「・・・4時30分・・・か・・・」
飛騨はそう言ってシャオの部屋へ入った。
飛騨「・・・あった・・・支天輪・・」
飛騨は支天輪を握るその手に力を込めた。
南極寿星「何ですか、シャオリン様・・・・だ・・誰じゃお前は!?」
飛騨「気神大天飛騨といいます・・・南極寿星様、ちょっと聞きたいことがあるんですが・・・」
南極寿星「うーむ、シャオリン様以外にも儂らを呼び出せるものがおるとは・・・それより、何じゃ?聞きたいこととは」
飛騨「シャオリン様は、心の清い人に呼び出され、その人を守ると聞きます」
南極寿星「そうじゃが・・・」
飛騨「もしもその呼び出した心の清い人の心が汚れてしまったら、どうするのですか?」
南極寿星「そんな事はないと思うが・・・もし万が一あったなら、シャオリン様に、支天輪に帰ってもらいますな」
飛騨「そうですか・・・」
南極寿星「用はそれだけか?」
飛騨「・・・慶幸日天や万難地天のときはどうなるのですか?」
南極寿星「その時は、慶幸日天や万難地天が、そのことに気付き次第、黒天筒や短天扇に帰るであろう。シャオリン様は特別なのじゃ。そう言うことにも気付かないほどひたむきに主を守ろうとするからの」
飛騨「・・・ありがとうございます・・・」
南極寿星「気神大天飛騨、シャオリン様以外で星神を呼び出せる唯一の存在として、覚えておくぞ。では、さらばじゃ」
守護月天、慶幸日天、万難地天は自らの意志によって支天輪、黒天筒、短天扇に戻る事が出来る。
だが、気神大天は、自らの意志で神武玉に戻る事が出来ない。
主が帰れというか、主が死ぬまで仕え続ける。
気神大天の力を悪用しようという人がいても、それを止める事が出来ないのだ。
そのため、あのようなことが起こった・・・
太助「よう飛騨、おはよう」
飛騨「おはようございます。主様。・・・主様は、あのようなことはしませんよね」
太助「何のことだ?」
飛騨「いや、何でもありません。気にしないで下さい」
太助「ああ、わかった」
自作小説第二弾第三章です。
他のに比べると、ちょっと短いかな?
イメージは壮絶なんですが、文字で書くと・・・
1999/4/11 TAKE
| TopPage |