メモリーズ

第2話
この夜を突き抜けて

「えーと・・・この辺のはずなんじゃが・・・」
あたりをキョロキョロ見回す南極寿星。
「なにやってんだよじーさん、早くシャオちゃんに会わせてくれよ」
「わかっとる!ちょっとまたんかい!!」
「まさか迷ったなんてオチじゃ・・・・」
ぎくぅっ!!
「わかりやすいリアクションするなあ・・・・」
「くそぉぉぉぉ、小僧ならまだしも、こんな単純男に見破られるとは一生の不覚!!」
「考えてみれば全員同じ場所に転送すればいいのに見事にバラバラだもんなぁ」
「くそぉぉぉ・・・・・・」
言われ放題の南極寿星。
と、その時!
「危ない!」
ドゴォォォォン!!
突然大岩が降ってきた。太助は間一髪よける。
「よけるとはたいしたものだな・・・・何者だお前達は」
「キリュウ!」
そこに現れたのは紛れもなくキリュウだった。
「なっ!何故私の名前を知っている!」
「あっ、そうか、キリュウはまだ俺達のこと知らないんだな・・・大丈夫、怪しい者じゃない。
俺は七梨太助。こっちは野村たかしだ」
しかしキリュウは太助を不審な目で見ている。
やはりいきなり名前を言ったのはまずかった。
「何故私のことを知っている?」
「俺達は・・・未来から来たんだ。このじーさんに連れられてな」
「未来・・・ふっ、何をたわけたことを・・・」
「おいおい、キリュウちゃん。君の未来の主だぞこいつ」
たかしが突っ込みを入れると、キリュウの様子が変わった。
「この男が?未来の私の主?・・・・ふっ・・・ははははははは!!
随分面白い冗談だな。こんな貧弱そうな子供が
私の試練を受けるというのか!?」
笑われてしまった。
まぁこんな話信じる方が無理なのだが。
「まぁいい。少なくとも悪人ではないようだ」
とりあえず許してはくれたらしい。
「そういやキリュウはどうしてここに?」
「私は・・・・ついさっき主と別れてきたところだ。すぐにでも短天扇に帰るつもりだったが・・・
少し興味がわいた。しばらくそなた達に付き合ってみるか」

過去のキリュウを加えた一行。
「じーさんよかったなぁ。キリュウがこの時代のシャオの居場所を知ってたから」
「しつこいわい!」
やってきたのは大きな屋敷であった。
「すいませーん。シャオちゃんいますかー?」
たかしが門に向かって呼びかける。
すると
「何者だ!」
いきなり兵士が出てきて槍を突きつけられてしまった。
不審者に思われたらしい。
「いやその・・・・」
焦って引いてしまうたかし。
「どうしたのですか?」
その時、門の奥から見覚えのある人物が現れた。
「シャオ!!」

シャオは至って冷静に兵士に話しかけた。
「どうしたのですか?」
「シャオリン様、何やら怪しい人物を見つけました」
「久しぶりだな、シャオ殿」
「あら、キリュウさん」
「心配しなくていい、この者達の安全は私が保証する」
「キリュウさんの紹介なら大丈夫ですね。お通りください」
キリュウの口添えで太助達は中に入ることが出来た。

「こちらが客間になっておりますので・・・・」
シャオに案内されて客間に通される太助達。
そこには・・・
「山野辺!」
「よう、遅かったな」
なんと客間で翔子が待っていた!!
「この方はお知り合いですか?この前倒れていたところを私が見つけて運んだのですが・・・」
「そうか・・・ありがとう」

バタン
シャオは客間をあとにした。
「とりあえず儂はひとまず消えるぞい。あとはしっかりやれよ」
「おいじーさん!」
そして南極寿星も姿を消した。
「全く、まだ全員見つかってないのに・・・・」
「でもこの時代のシャオってちょっと違うんだよな・・・・いったいどうなるんだろ?」

そのまま夜が更けてきた。
「腹減ったなぁ・・・・」
実はここに来てからまだ何にも食べていない。
「なんか食わせてくれぇぇぇ・・・」
たかしが呻く。と、その時
「すまないな客人。食事を持ってきた。質素だがこれで我慢してくれ」
一人の男性が食事を運んできてくれた。
「助かった・・・じゃ頂きまーす!」
速攻で食事にありつく一同。
「ところであんたは・・・」
「私か。私は鏡明。この国の次期国王候補だ」
「こ・・・国王候補!?」

一方、遠く離れた屋敷では。
「なんでこうなるんですか・・・」
「私に聞かないでください・・・・」
「僕は嬉しいですよ」
花織、出雲、乎一郎の3人は何故か戦の準備を手伝わされていた。
「すまぬな・・・勝手にこんなことをさせてしまって・・・」
「いえ!僕が言い出したことですから!」
・・・どうやら自主的に乎一郎が手伝いたいと言って、
あとの二人は仕方なく、らしい。
「剣鳳さん。こんなにたくさんの武器をどうするつもりですか?」
「次の戦いは負けられないんだ・・・なんとしてでも勝たねばならない」
「今度の戦で時期国王を決めるんですよね」
「ああ・・・・」
「剣鳳さまぁん!」
そこへ『過去の』ルーアンがやってきた。
「準備は整いましたわ!これで明日の戦いは勝利間違いなし!」
「そうか・・・ありがとう。皆の者も今日は休んでくれ」
「はーい」
一同は作業を終了し、貸してもらった部屋へと戻っていく。

「見てなさいシャオリン・・・今度こそ・・・」


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