小説「まもって守護月天!」(知教空天楊明推参!)


≪第十五話≫
『みんなの試練な一日(星の章 前編)』

まず説明。火の試練と同じくヨウメイが前に出る。
「では説明する前に主様、何か対策は考え付きましたか?」
すると太助は照れ笑いを浮かべながら言った。
「それがさ、まだどんな試練か分かってなかったりするんだ。
上から何か降ってくるんなら、それをとにかく素早く避けるしかないよな。
それともそれを受け止めるのか・・・。」
自信の無いようなその言葉に、ヨウメイとキリュウはわずかばかりの拍手を行う。
とその時、ルーアン、シャオ、翔子、那奈、たかしがそれぞれ手を挙げた。
「そう言えばどんな試練なのか知りたかったのに聞けなかったわ―!
ねえー、一体どんな試練なの―?」
四人を代表してルーアンが尋ねる。キリュウはそれに、
「今からそれを説明する。黙って見ていられよ。」
と返した。そしてヨウメイを促せる。
ヨウメイは一つ頷いて太助の方へ向いた。
「主様、とりあえず見本みたいなものを見せますね、よおく見ててください。」
「う、うん。」
統天書をめくり始めると、あるページでそれを止める。そして叫んだ。
「来れ・・・隕石!」
おもいっきり“びくっ”となる太助。その数秒後、
『ひゅううううう・・・』
と音がしたかと思うと、
『ドゴーン!!!』
と大きな石が空から落ちてきた。文字通り隕石である。
恐る恐るそれに近づく太助。大きさは太助の頭くらいであろうか。
とにかくそれが空から降ってきたのである。
「あの、ヨウメイ、これって・・・。」
「見ての通り隕石です。これを頑張って避けてください。」
「もちろん私も大きくしたりする。油断などせぬようにな。」
さらっと言う二人に、太助は“はあ”としか頷けなかった。
いくらなんでもまともに当たれば命が無いのは確実だろう。
ちなみに見物客達のほとんどは固まっていた。しばらくして花織が少し不機嫌に言う。
「ねえ楊ちゃん、夜じゃないと流れ星って事でお願いできないじゃない。」
「だから花織ちゃん、夜は危ないの。暗いと隕石が見えないでしょ?」
「ええー?夜に光るから流れ星だって分かるんじゃない。
やっぱり夜にしようよ。願い事を沢山したいな。」
「あ、そういえばそうだよね。うーん、どうしよう。主様、夜にしますか?」
しばらく二人の会話を聞いていた太助。しかし返事がなぜか出来ない。
今度ばかりは本気で死にそうな試練のような気がしたから。
そんな太助の様子に耐えかねたのか、那奈が石化を解いて声を出した。
「あ、あのさ、もうちょっと別の試練にしない?当たったら間違い無く死ぬだろ?」
しかしヨウメイはそんな意見に動じることなく返す。
「当たらなければ大丈夫ですよ。最初からそんな事言ってたら試練になりませんよ。」
「それに先ほどの術で主殿の体は強化されたはずだ。
一つ程度なら重症で済むかもしれん。」
なんだか怖い事を平気で言う二人に寒気がしてきた面々。
シャオは耐えきれずに立ちあがった。
「そんな事では困ります!どうしてもやるというのなら、私は容赦しませんよ!」
続いてルーアンも立ちあがる。しっかりと黒天筒を構えて。
「シャオリンの言う通りよ!たー様を傷つけるんならあたしも容赦しないわ!」
他の見物客達はなんとなく止めようと思ったが、
二人の迫力に圧倒されてただ見ているしか出来なかった。
当然キリュウとヨウメイは戸惑う。まさか精霊二人から反対宣告が来るとは思っていなかったから。
「そんな事言われても・・・。どうしましょうか、キリュウさん?」
「ふーむ、無理にやろうとすれば力づくで止めに来そうだな。
さすがにあの二人と戦いたくは無い。ヨウメイ殿も同意見だろう?」
「私は別に・・・。そうだ、こんなのはどうですか?キリュウさん・・・。」
「ふむ?ふむふむ・・・。」
なにやらごにょごにょと相談を始めた二人。
それはほんの数秒で終わり、見物客側に向いた。
「それでは、シャオリンさんとルーアンさんには主様の傍についていてもらいます。
これならどうですか?」
ヨウメイの提案に顔を見合わせるシャオとルーアン。二人で頷こうとする。
すると、太助がそれを遮るかのように叫んだ。
「そんなの駄目だ!試練を受けてるのは俺なんだ。二人に迷惑はかけられないよ!!」
「太助様・・・。」
「たー様・・・。でも・・・。」
びくっとなったシャオとルーアン。再び何か言おうとした二人の前に、キリュウが口を開いた。
「もちろんそのままでは二人にも被害が及びかねない。そこで、私が二人を小さくする。
そして主殿の上着のポケットに入ってもらってそこから守る。これならどうだ?」
しかし太助は譲らなかった。先ほどと同じように必死に叫ぶ。
「やっぱり駄目だ!もし転げ落ちたりしたらどうするんだ!
二人を危険な目に合わせるわけにはいかない!!」
するとその二人が太助めがけて叫ぶ。
「太助様!私だって太助様を危険な目に遭わせるわけにはいきませんわ!
一歩間違えば死んでしまうような試練。私にもお手伝いさせてください!!」
「いい気になってんじゃないわよ、たー様!
あの程度試練を超えたくらいで、あたし達よりすごくなったとでも思ってるの!?
それこそ思い上がりよ!!おとなしく手伝わせなさい!!」
「シャオ、ルーアン・・・。」
ここでようやく太助に利いたみたいだ。さんざん頭を横に振っていた太助だったが、
もう一度シャオとルーアンを見て、そして一つ頷いた。
「キリュウ、ヨウメイ、ちょっと違反になるけど、いいかな。
二人と一緒に、三人で試練を受けるって事で。」
それににこっとするヨウメイ。キリュウの方へ顔を向けてこくっと頷いた。
「もちろんいいですよ。ただし、その分厳しくなります。それをお忘れなく。」
「ああ、分かった・・・。」
シャオとルーアンはぱあっと顔を輝かせたかと思うと、急いで太助の元へ駆け寄った。
その様子を見ていた見物客達。反応はまちまちである。
「太助のやつ、結局二人に頼るのか。まあ、これも試練かな。」
「那奈ねぇ、ひょっとしたらもっとすごい試練になったのかもしれないぞ。
シャオとルーアン先生を守りながら隕石を避ける。こりゃたいへんだ。」
「シャオちゃん、なんだってそこまで危険を冒して・・・。」
「ルーアン先生、どうしてそこまで危険を冒して・・・。」
「楊ちゃん、更に厳しくするんだ。よーし、沢山願い事するぞ―!」
「のんきだねえ、花織。どういう試練か分かってるの?」
「出雲さん、実験台にされなくて良かったですね。」
「ほんとですね。隕石を避けるなど・・・。
とにかく、太助君には頑張ってもらわないと・・・。」
気重に太助達を見つめる見物客達であった。

「さて、それでは小さくするぞ。心配せずとも力までは小さくならない。
では・・・万象大乱!!」
キリュウが唱えると、シャオとルーアンはあっという間に離珠くらいの大きさに成った。
太助は地面の二人を拾い上げ、心配そうに見つめる。
「ごめんよ、シャオ、ルーアン。結局最後に頼っちまった。」
もちろんそれに首を横に振る二人。
「何をおっしゃるんですか。私は守護月天。
太助様のお傍で、太助様のお手伝いをして、そして太助様をお守りします!」
「たー様、あたし達に頼らずに行こうなんて甘すぎるわよ。
ま、あたし達が付いてるからには絶対にたー様に危険が及ぶ事は無いわ。
大船に乗った気分で試練を受けて頂戴ね。」
にこやかに笑う二人をポケットに入れる。
二人が行動しやすいように、ヨウメイがちゃんと細工してある。
「それでは準備はいいですか?避ける範囲は一キロ四方の正方形です。
そこから少しでもはみ出てしまえば、もう一度最初からやり直し。
避ける時間は一時間くらい。今が三時くらいですから、六時か七時には終わると思いますよ。」
ヨウメイの言葉を真剣に聞いていた太助だったが、最後の言葉にむっとした。
もちろんそれはポケットの二人も一緒である。太助は三人を代表して抗議した。
「ヨウメイ、今のはどういう意味だよ。二、三回は失敗するって言いたいのか?」
怖い表情で迫る太助。答えたのはヨウメイではなくキリュウであった。
「二、三回どころではない。途中でもなんでも最低五回は失敗するだろうとふんでいる。
だからヨウメイ殿は後三時間はかかるだろうと言ったのだ。
ひょっとしたら夜になっても終わらぬかも知れぬが・・・。」
「大変ですよ、キリュウさん。夜御飯も用意しておくべきでしたね。
ちょっとうっかりしてたなあ。まあいっか、途中で休憩を取れば。」
二人の言葉に、太助、シャオ、ルーアンの三人はわなわなと震えている。
おもいっきり馬鹿にされているような気がしたのだろう。
またもや三人を代表して太助が言った。
「俺達を甘く見てるんじゃないぞ!見てろ、一回でこの試練を超えてやる!!」
「主様・・・。」
済まなさそうに太助を見るヨウメイ、と思ったらすぐににぱっと笑った。
「大口を叩くって言葉知ってますか?それと大風呂敷を広げるって言葉も。」
更にむかあっときた太助、すさまじい形相で睨みつける。
「その言葉、そっくり二人に返してやるからな!!!」
どすどすと激しい足音を立てながら、太助は指定の位置へと歩いて行った。
その後ろ姿を見て、ふふっと笑うキリュウと、くすっと笑うヨウメイ。
最初は静かに笑っていた二人だったが、やがて大きな声で笑い出した。
指定の位置に立った太助はまたもやむっとしていた。
「くっそう、あの二人。何がおかしいんだよ・・・。」
「たー様、こうなったら徹底的に力を見せつけてやりましょ。
そしてあの二人に土下座させるのよ!」
「太助様、もしかしたらあの二人の作戦なのかも。
でもなんだか私も許せません。一回で終えられたら、
あの二人に家事を一週間やってもらう事にします!」
「よーし、あの二人を見返してやろうぜ!」
三人で手を振り上げて気合を入れる。
見物客達は、そんな五人の様子を唖然とした表情で見つめていた。

「なんだか自信たっぷりだよなあ。太助に加えてシャオとルーアンが一緒だってのに。」
「それにしても、キリュウとヨウメイが一緒に高らかに笑ってる姿なんて初めて見たぜ。」
「今更だけど、すっかり仲がいいって感じだよね。その分手強いだろうけど。」
「乎一郎、手強いどころか十分過ぎるくらい強いぜ。なんたって隕石だぜ、隕石。」
「さあって、どんな願い事しよっかな・・・。」
「花織、あんたまだそんな事・・・。」
「無駄だよ、ゆかりん。どうやらいつもの乙女モードみたい。
それより出雲さん、雹ですんでほんとに良かったですね。」
「まったくです。太助君、しっかりシャオさんを守ってくださいよ・・・。」
それぞれが率直な感想を述べる。
が、いよいよ試練を始めようという時に、ヨウメイはとたたっと太助の方へ駆け出して行った。
しかも笑いながら。もちろんキリュウもずっと笑っていた。
「・・・なんだよ、ヨウメイ。なんか用か?」
「いえ・・・うふふ。ちょっとね、あははは・・・。細工を・・・ははははは!」
喋ろうとするも途絶え途絶えである。たまらずルーアンがポケットから叫んだ。
「あんたね、笑うか喋るかどっちかにしなさいよ!」
そこでようやくヨウメイが落ち着き始める。
笑い過ぎによってこぼれた涙を指で拭いながら、統天書をめくり出した。
「二人がポケットから落ちないようにね。来れ、くもの糸!」
一瞬にして、シャオとルーアンの体に糸が張る。
それは太助のポケットの内側と複雑に絡み合っていた。
「これで大丈夫のはずです。それじゃ。・・・あはははは。」
走り去りながらも笑うヨウメイ。
太助達三人は、唖然としながら、そして更に怒りをおぼえてそれを見送った。
とにかく、それでようやく全てが整ったようである。
笑いを止めてキリュウとヨウメイがそれぞれ道具を構える。
太助、シャオ、ルーアンが身構える。
見物客達は真剣な目つきでそれを見る。
そして、本日最後の試練が開始された・・・。

「では早速。来れ、隕石!」
ヨウメイが叫ぶと同時に、遥か上空がぴかっと光る。
そして・・・、
『ヒュウウウウ・・・・ドオーン!!』
と、隕石が落ちてきた。
当然太助はそれを難なくかわしている。シャオとルーアンの力を借りるまでも無いようだ。
「お見事!ふむ、なかなかの反射神経・・・うぷぷぷ。」
適当に誉めたかと思うと笑い出したキリュウ。
「駄目ですよ、キリュウさん。・・・あはははは!」
なだめ役になったヨウメイも一緒に笑い出した。
むっとしている太助。そこで翔子が立ちあがる。
「おまえら!何がおかしいんだよ!!真面目に試練やれよ!!」
言われて笑いを徐々に止めてゆく二人。そしてヨウメイは統天書を開けた。
「まじめにやっりま〜す。来ったれー、隕石♪」
弾むような感じで隕石を呼ぶヨウメイ。今度はキリュウも唱えた。
『ヒュウウウウ・・』
「ふむ・・・万象大乱!」
『ヒュウウウ・・・こすっ。』
今度は隕石は情けない音を立てて地面に落ちた。
キリュウは大きくしたのではない。砂粒ほどに小さくしたのである。
唖然としてそれを見つめる太助。しばらくしてキリュウの方を“きっ”と睨んだ。
「なんのつもりだ・・・。やる気あんのかよ!!」
するとキリュウは笑いながらこう言った。
「ちょっと間違えただけだ。気にされるな。くっ、あはははは。」
ますます怒りが込み上げてくる太助。しかし言い返さずに立ったままで居た。
見物客のほとんどが、呆れ顔と怒り顔が入り混じった顔になっている。
ただ一人花織は、“ああ〜、お願い事言えなかった〜”とか言って悔しがっていた。
そしてしばらくそのまま時が流れる。
あいも変わらずキリュウとヨウメイは笑い続けている。
そう。さっきの隕石からどちらもなんにもしていないのである。
痺れを切らした太助が二人に向かって叫ぶ。
「おい、さっさと次やれよ!たった二発で終わりなわけないだろ!」
するとヨウメイはぴたっと笑いを止めて言った。
「少し休憩なさってはいかがですか?お疲れでしょう?」
そして再び笑い出す。つられてキリュウも、更に激しく笑い出した。
わなわなと震える太助。もはや我慢の限界のようである。
もちろん、ポケットの中で待機しているシャオとルーアンも。

「まったくどういうつもりなんだ?あいつら試練やる気あんのか?」
那奈が忌々しそうに呟く。さっきから全然大した事の無い試練にかなりの不満があるようだ。
「ないんじゃねーの?たく、シャオやルーアン先生まで連れ出して・・・。」
と、翔子。先ほどの叫びもほぼ無視されたようなものだから、不機嫌極まりなくて不思議は無かった。
「隕石ったって全然大した事無いじゃん。あれくらいなら俺だって・・・。」
「ちょっと、たかし君。」
わざわざ大声で言うたかしに乎一郎がそれとなく諭す。
しかし突っ込みは一つも入らなかった。皆、たかしと同意見のようである。
「野村君の言う通りですね。私の雹の方がよほど苦しかったですよ。」
出雲の意見に、熱美とゆかりんも頷く。
「そうですよね。全然すごくないしキリュウさんもやる気ないみたいだし。」
「なあんだあ。花織が余裕で要る理由がわかったわ。」
チラッと花織の方を見る熱美。
「次の流れ星まだかな〜。」
と、のんきに空を眺めている花織であった。
それを見た皆はだるくなったのか、自分達も同じ行動をしてやろうと、空を眺め出した。
そんな折、太助がヨウメイに向かって催促する。
「早く次やれよ!!いつまで待たせるんだ!!」
するとヨウメイはごろんと横になった。キリュウも傍にしゃがみこむ。
「慌てない慌てない。終了一分前くらいになったら起きますから。
じゃあお休みなさーい。」
寝息を立て始めたヨウメイ。太助が何か言う前に、キリュウが口を開いた。
「私も眠る。目覚ましは仕掛けぬから適当に起こすように。では・・・。」
そしてキリュウも座ったまま眠り出した。
それでとうとう、太助の堪忍袋の尾が切れたらしい。
必要以上な大声で、二人におもいっきり怒鳴る。(もちろん、シャオとルーアンの分まで)
「いいかげんにしろ!!おまえら、試練とかなんとか言って、やるのがいやになったんだろ!!
ふざけんな!!!あれだけ大口叩いといてなに寝てやがるんだ!!もう怒った!!
おまえら二人とも帰れ!!今すぐにだ!!!!」
叫びおわって、“はあ、はあ”と荒い息をする太助。
見物客達は無言のままそれを見ているしか出来なかった。

しばらく沈黙の時が流れる。と、ヨウメイがぱちっと目を空け、むくっと起きあがった。
当然キリュウも一緒になって立ちあがる。
そして、深刻そうな表情を浮かべたかと思うと、ヨウメイはにこっと笑った。
「何がおかしいんだよ!!」
再度大声で叫ぶ太助。しかしヨウメイは笑うことなく、ゆっくりと統天書を開けた。
「ようやく言ってくれましたね、そのセリフ。
面倒な封印作っちゃったなあ。ねえ、キリュウさん?」
「まったくだ。私にはそんなものを作る意図がわからぬ。
まあ、これでようやく本格的に試練を行えるというものだな。」
さっきまでとはまったく別の、不敵な笑みを浮かべる二人。
たじろいだ太助だったが、それに臆することなく叫んだ。
「封印だって!?一体なんの事だよ!!それに、今までは本気じゃなかったってのか!?」
それに答えるのはキリュウ。相変わらず短天扇を構えたままである。
「主殿にある言葉を言ってもらう必要があったのでな。
それでわざわざああいう態度を取ったのだ。
私は演技は上手くないが、みんなそれなりに引っかかってくれたな。
まあとにかく、ここからが試練の本領発揮という事だ。三人とも、くれぐれも油断されるな。
ヨウメイ殿、そして私が試練のみを徹底して行う為、命の保障はしかねる。
普段の力を十二分に発揮し、必ず生きてこの試練を超えられよ。」
言い終わったところで、ヨウメイがめくり終えたらしい。
ゆっくりと顔を上げてキリュウに告げる。
「準備は整いましたよ、キリュウさん。」
「では、始めようか・・・。」
冷酷という表現をしたくなるほど恐ろしい顔でこちらを見る二人に、太助は素早く身構えた。
「ねえたー様、今のキリュウの話、どう思うの?」
「今まではお遊びだったということなんですか?」
ポケットの中から喋ってくる小さな精霊二人に、太助は冷や汗を流しながら答えた。
「本当だろうな。油断すると、間違い無く、殺される!!」
「「!!!!」」
太助の“殺される”という言葉に、シャオとルーアンもそれぞれの道具で身構える。
いつ何が来ても良いように、準備万端の姿勢で。
見物客達は・・・意外な展開に果てしなく固くなっていた。
花織だけはあいも変わらず流れ星を期待していたが。

≪第十五話≫終わり


あとがき:というわけで、今までのはお芝居だったわけです。
・・・無理がありますかね?まあ、大目に見てやってくださいませ。



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